「カイザーファング/狼牙2009」

「統合機関の火消し役」と呼ばれ、秘密裏に特別な任務を遂行する情報部直属の独立部隊「帝牙チーム」が、ある日反乱を起こした。主謀者は隊の主力要員の一人、カディル・リークスであると判明。彼らは開発完了間際の次期主力装甲機兵のパーツのほとんどを奪い去るが、追撃を免れず次々脱落。一人残ったカディルは奪ってきたパーツを用いて23式を改良し、モンスターマシン「飛鷹」を完成させる。彼の目的は、裏で統合機関を私物化しようとする高官とその指揮下の部隊を壊滅させることであった。

内部告発がもみ消されたのでマジ切れして軍を離脱、あまつさえかつての仲間に武器を向ける大バカが主人公の物語。カディルには少なからず思い入れがあるので、これで主役を張らせ、最後は単身実力で内部粛正を実行して大往生、というつもりだった。が、彼には帰るべき場所というものがまだあった(ついでにラグナロックとも決着をつける必要があった)ので、殺すのはやめておいた、という次第。「エアリアルプリンセス」の続きとしての側面もあり、元「天姫」クルーの何人かがカディルを追跡する任務に当たっている。
クライマックスではブラウンの乗る37式とカディルの乗る23式改との対決や、ラグナロックと癒着した一部上層部の暴走(大型機兵も登場!)が描かれるはずだった。