隠しダイアリー・4「多分、それが俺なりの。」


とりとめもなく。

あまりやり取りがない状態のままでいたら、あの人の周囲にはずいぶんいろんな人が群がっていた。やはりというかさすがというか、俺が好きになる人は妙にモテる人が多いような気がする。
もちろん彼女がそれらの人たち(大抵は男性だ)と何をするわけでもないのだが、少々嫉妬しているのは確か。俺らしくないし、みっともないからあまり考えないようにはしているのだがね。

あの人はこのごろ、とある韓国人俳優にご執心だ。それが以前親しくしていた男性に似ているとかで、2重3重に気になっていた。まぁ、それは俺が気にしすぎなだけなのだろうが、俺には似ていないのでやはり気にはなった。俺も整形でもした方がいいのだろうか。

うまくいくと、また会いにいけるようなのだが、なかなか予定が定まらず、相手に失礼な話になりつつある。まずい。下手するとポシャりそう。いや、今回の他に来月もあっちに行く予定あるがね・・・。

あの人は「いろんな男が寄ってくるけれど、モテるわけじゃない」「私にはモテる要素などないはず」と言うが・・・俺から見て、それはちょっとどうかと思わずに居られない。事実、先日も誰だかに「友人としてじゃなく自分を見て欲しい」という趣旨のメールをもらったと言っていた。モテるんだよあんたは!(笑

彼女は俺との関係をどう見ているのだろう。俺は彼女の目を持っていないからわからん。ある意味俺と同じであまり器用じゃないから、俺を裏切ってたりという事はないと思うが、彼女の友人も言うとおり、彼女は不用心なところがある。それが心配なのは、やはり好きだからだろう、と自分の内心を掘り下げてみる。

たまには彼女に写真のひとつも送ったほうが喜ばれるんじゃないかとたまぁに思う。でも上手く撮れず悩む。写真立てに入っているもののように、たまに写真をもらうので、それなりに申しわけなく思ってもいる。それとも、そういう細かい事が足りなくて精神的に離れてしまったか。だとしたら、ちょっと寂しい思いをさせてしまったか。反省。写真撮ろう。

でも、以前聞いた彼女の本心、あれはどうなのか。今もそうなのか。
俺とあの人の間には、予想以上に邪魔な物が多い。それらにぶち当たるたび彼女は俺との接点を捨てようとする。それは彼女いわく「私はあなたにふさわしくないからこんな目に遭うのだ」とのことだが、いちいちそんな風に言って、そんなに俺が嫌なのだろうかと思わずにいられない、そんな心情なのである。

彼女への想いを書きおいた、一年ほど前の文書がある。読み直してみて思った・・・俺はもうずっと前から、あの人をとても好きなのだと。あの人が欲しい。他の女じゃなく、あの人でなければ。

今はとある店の中にいて、これを書いている隣りにかわいい女の子がいたが、あの人には到底かなわないな、と思ってしまったのは、ここだけの秘密なのである。
次に会えた時、泣いてしまいそうな気がする。俺はあの人の前ではこうも無力なのだ。

あの人はかわいい。ああそうさ、俺は彼女に夢中だ。それでいいじゃないか。でも、こんな文読まされてもあの人は参ってしまうだろうなぁ。

(2005・12・03)