今週の「アムドライバー」

前回のシーン殺害のことを引きずりまくる話。セラ、泣きっぱなし。
シーンの墓参りに現れたロシェ公に殺意を向け、茄子ついに暗黒化。大鉈振り回してロシェに迫るわけですが・・・まぁそりゃさ、ダークさんと並ぶナイス兄貴にしてみんなのヒーロー、シーン・ピアースを奪われた怒りたるや・・・しかもロシェのこれまでを考えれば・・・シシー殺害も奴だし、ジノベゼ暗殺の実行犯もこいつ。これまで散々やってくれたわけだからね。

しかし凄いわ今回は。ロシェだけでなく茄子まで三白眼!今回彼は「許さない!」を連発しています。結局、シーンの墓標でもあるエッジの破片に映った自分の顔を見て我に返るんだが、それまではラグの阻止もセラの慟哭すらも跳ねのけて行くという壮絶さ。しかも、シーンの死から一足先に我に返っているセラが思い出すのは、例のエーリック弟殺害事件と来たもんだ。以前の出来事をうまく使ったストーリー展開、お見事。そうそう、回想バンクの使い方も適切だったんじゃないか?

今回の話、どっかで聞いた「憎しみの連鎖」とかいうアレのひとつの解答にもなるような気がする。殺し殺され、憎しみを重ねてゆくと、どんなことになっていくのか、というね。決着をつけたのは、乱入したKK。今までのロシェの凶行の数々にとうとう限界が来て、ロシェをぶん殴ったということなんだろうな。ついでに最後のゼアムピースを茄子一行に託し、ロシェを連れて戦列からの離脱を表明する、ということで落ち着いたわけだが・・・。

彼らは結局、和解しきれぬまま別れていくことになるのだろう。そりゃそうだ。例え敵味方とはいえ、かつての仲間だったもの同士殺し合いをやって死者も出て、こうやって直に対面して・・・それで「そうか、わかった」で許してしまうのって無理なんじゃないかと思う。ロシェのやってきたこともあるし、なおさらね。

しかしKK、今まで「背景」だの「空気」だの言われてきたが、最後にいい役どころで出てきたな。後味最悪だが。なんだかんだで彼も人間できてるわけだ。ロシェットのキチガイっぷりとの対比の積み重ねが最後に効いたってところか。そして俺も散々「ロシェ公」呼ばわりしているロシェット・キッスだが、キャラとしては見事なまでの名悪役だったと思う。女の子かと思うほどの美少年が狂気に満ちた悪党であるという面白いキャラクター造形が良い。本物のキチガイだもんな。声は福山潤氏。これはなんというか「怪演」という表現が似合う。
あとアレだ、タフトさんがまともな台詞を・・・

というわけで今回のアムギア紹介コーナーは・・・うをっ!?これ、コナミのアムドラ公式サイトのカスタムコンペの入賞作品じゃないか。しかも「カゲキにオサレなアムドラまとめサイト」の画像BBSにも投稿された、あの綺麗にまとめられた大型ウェポン「エンジェルアロー」!準オフィシャル化ですね。おめでとうございます(礼)
でもナレーションは相変わらずで、今回はジョイとセラの掛け合い。ジョイに「作って作って!」とせがむセラが可愛すぎます。で、忙しいジョイに「出来ないんだ・・・」などと冷たく言い切る、そんなセラ。さすが、相変わらずとげっちぃ奴だ。(どーでもいいが本作の造語と思われる「とげっちぃ」、名台詞だと思うが、いかがか?)
来週は茄子とシャシャが二人でどこかへ。しかしキャラ作画がなんか変だぞ。そしてネオゼアム装備のガン・ザルディとネオ装備のニルギースがいよいよ激突か!?次回#48「ディスアピア」カミングスーンってことで、ひとつ。
もうすぐ終わる「アムドライバー」だが、どうなるんだよ、これ・・・。

種とアムドラ。

これを見た後だとなおさら感じることだが、やはり種・・・「ガンダムSEED」におけるキラとアスランの和解にはあまりにも無理がありすぎるように思える。もしかして、あれに対するアンチテーゼなのだろうか・・・ってんなわけないだろうけど、常識的に考えたらこういう感じに落ち着くものなんじゃないかと思う。確かにこれは戦争で、お互い敵同士なら誰かが死んでも「戦争だから仕方がない」部分がある。でも、実際に死んだ人間が出てしまった以上、対面する機会があったとしても手を取り合うことはできない。実際、最悪の場合あのまま茄子がロシェをバッサリ殺ってしまう可能性もあるわけで(実は「どっちみちロシェは死ぬんじゃないか?」とすら思っていた)それをおさめるとしても、これが限界。「戦争だから仕方がない」で割り切れない感情がどうしても残り、「手を取り合って共に行きましょう」なんて到底出来っこないものだ。
だから今回の話は、これでいい。いくら親友同士だからといって仲直りして丸くおさめた「ガンダムSEED」など、俺に言わせれば論外。上記の条件下で和解できる(一時的なものを除く)と思っている人、いらっしゃったらコメントをお願いしたい。根拠添付で。

ところで、KK役の高橋広樹氏は、デス種ではへっぽこ副官・アーサーの声をアテている。両方を知っている氏の目には、これらのことはどんな風に映るのだろうかね。もっとも、そんなにいちいち意識してるほど、声優さんはヒマじゃないんだけどね。