ネームエントリーといえば

やはりカプコンです。最近はもうそういうイメージはないだろうけど。
処女作「バルガス」はそもそもBGMが一曲しかないことで有名ですが、それ以降のタイトルはそれなりに曲も増えます。そしてなんと言っても特徴的なのが、ゲームオーバー後にあるネームエントリーBGMの凝り方。まず上位専用と下位用が分かれているなんてのは序の口で、ネームエントリー完了時のショートBGMまであるというあたり、当時のカプコンサウンド担当者の気合の入り方は尋常じゃないな、と思います。
後にタイトーのZUNTATAで名を上げる河本圭代氏もこのころ既にカプコンで書いてました。「エグゼドエグゼス」はこの人の作品である模様。

というわけでカプコン初期作品は本当に多彩なサウンドが楽しめるんで、俺も結構思い出が多い。
ちょっと挙げてみようか。今聴いてるのは「セクションZ」なんだけど、これのネーム曲はキラキラした感じの音色を駆使した幻想的なイメージの曲。エントリー完了曲もその音色を引き継いでオルガン風の音をバックに締める。全体的に夢見心地といった雰囲気漂う佳曲。
「ひげ丸」はPSGならではの妙にカワイイ音色でアップテンポの勇ましいマーチを奏でるというコミカルなもの。曲は順位に関係なく1種類しかないが、完了BGMが1位専用とそれ以外の2種類あり。面白いのは、どちらともネームBGMから繋ぐことが出来る点。俺なんかは実際のプレイでよくタイミングを合わせてみたもんだ。アルバム「カプコンゲームミュージックVol.1」(アルファ)でも綺麗にタイミングをそろえた編集で収録されている。
魔界村」は1位用と2位以降用が完全に分けてある代表的なものになるだろうか。1位は高音のアルペジオと低音の響きが美しいピアノ曲風の流麗なサウンドで、完了BGMは速い6拍子のチェンバロ風のもの。聴いてて小気味よい。2位以降のものは木管メインのアンサンブルを意識したかのような3拍子のワルツ。音色、メロディともに牧歌的で優しい。完了BGMも音色は似た感じの短いファンファーレとなっている。いいですぞ。
個人的に好きなのが「ラッシュ&クラッシュ」。1位用は弦楽調で、完了BGMも格調高い堂々とした雰囲気のもの。で、2位以降のが結構いいんですよ。軽快なリズムに乗って展開するんだが、聴いてて元気が出る曲。完了BGMも軽快ながらしんみりと締めてくれて、ちょっと得した気分。
さて、俺にとって初めてのカプコンサウンドエグゼドエグゼス」。2位以降の方はまぁともかく、このゲームは1位スコアを狙わずにいられないほどの曲があるので見逃せません。というかこれも軽快な感じだよね。PSG3音であそこまで表情豊かなサウンドを聴かせる曲も珍しいと思う。完了BGMも軽快なファンファーレ。
ハイスコアランキングの初期設定に「かわもとたまこ」なる名前が見えるが、やはり河本圭代氏の作なのだろう。

あのころのカプコン作品は、そういう楽しみもあった。また聴き込んでみたい。