わんこの遺骨

俺が北海道を離れているうちに、我が家の飼い犬が死んでいたということを、ついさっき知った。
現在実家には母親と長女(妹)がおり、次女(同じく妹)は実家からひとっ走り*1の距離に住んでいる。
で、長女の部屋にその犬の写真があったのだが、よくよく見るとそれは、遺骨の入ったあの袋を囲むように配されていることに、1分ほどして気付いた。

俺にとってはまぁ、バカ犬だのなんだのという程度の存在でしかないし、実はかなり多くの損害を被ってもいる。主に書籍中心に。
まぁ、家族との接点らしい接点も持たない*2俺にとっては、あまり関係のない存在だった、とも言えるのだが・・・

品種はキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。性別は雌。
1990年、当時新築だった実家*3に生後すぐに我が家にやってきており、以来14年、あの家の歴史の一角にいたボンクラ犬である。どうも、ボンクラっぷりも含めて家族に似ていた模様。

現在の住居に入るにあたり、動物を連れての入居を禁止させられた関係で次女が引き取っていたのだが、やはり生後16年となるとそろそろ限界だったのだろう。それでなくてもいろいろな理由から病気を患い、そう長くは無いと言われていたのだから、よく生きた方だったのだろう。

俺には関係ない存在ではあったが、曲がりなりにも我が家の一員である。もうちょっと遊んでやりゃ良かったかもしれないな、となんとなく思う。思うだけだが。
多くは語れないし語ることも無いのだが、旧家を出る際に父親が引き取ろうとしたのを拒否した我が家の判断は評価しておく。あの男のそばに置いては、いくらなんでも気の毒だ。

幸か不幸か、俺はこのことで、死というものを甘受するのではないかと思い始めている。まぁとりあえず、先にあっちで待っていてくれれば、そのうち我が家の連中が逝くことだろう。そのときにはせいぜい仲良くやってくれれば、幸いである。

ん?

俺?

俺は行き先が違う予定だから(笑

*1:地下鉄で駅2つ分の距離になる。

*2:実家どころか下手すりゃ一族でも屈指の放蕩息子なもので。「ファイアーエムブレム聖戦の系譜」に登場するシレジアの吟遊詩人・レヴィン並みである(苦笑

*3:当日記では「旧家」と呼ばれている、実父によって取り上げられたあの家のことを指す。