私が愛したゲーム音楽／「ツインビー」シリーズ編
なんとなく書き置いただけなんだが、まぁそういった事情で。最近はゲームの音楽と言ってもこういう風にシーン単位・ステージ単位で楽曲が注目されることが減りましたなぁ。
やれ主題歌がどうの、タイアップがこうのと。それは別に悪いとは思いませんけど、昔は「あのゲームのどこそこの曲が・・・」なんてことをフツーに言及していたものです。
ええ、ゲーム音楽サントラなんか買う人間は、「作品中のたった１曲のためにアルバムを買う」なんていうことも多々あるものですから。それも主題歌とかじゃなくて、特定のシーンの特定の曲のためだけに。*1
それで買ったサントラがたくさんあるおかげで、我が家で一番多いＣＤは、実はゲームサントラだったりします。古くは「ダライアス」あたりから始まって、新しいところでは「ビートマニア」シリーズくらいまで、そういう目的で買ったものはかなりの数に上ります。
「ビーマニ５ｔｈ」の２枚組なんか、家庭用オリジナルの「アヴェ・マリア」のためだけに買ったようなもんですしね。*2
「イーバの神殿」（「出たな!!ツインビー」９１年／コナミ）
ＰＣエンジン版ではボツったというか６面がないという小ネタはともかく、アーケード版６面ＢＧＭ。最終面手前なんだが、初めて実機で聴いたときはそのイントロの美しさに魅了されたものである。シンセボイスをバックにエレピのソロ→木管によるメロディの連携と進行する軽快かつ神秘的な曲。コミカルなキャラとポップな世界を持つ作品だけに、後半の山場でも音楽は明るい。
それにしても、この幸福感に満ちたフレーズはいったいどっから湧いてきたんだか。「出たな!!」全曲中でも屈指の名曲。
「Ｗｏｒｌｄ ｏｆ ｔｈｅ Ｍｏｌｄ」（同上）
同じく「出たな!!」より４面。イントロが妙に可愛く、全体的にリズミカルで元気のいい２拍子（多分）の曲。メロディにメリハリあるリズムとキラキラした音色が絡み、その要所にコーラスボイスが柔らかく入り込む。１ループ３０秒ほどの短い曲だが、この当時のコナミならではの豊富な音色を隙間なく詰め込むサウンドを手軽に味わえる楽しい曲。
「Ｔｗｉｎ Ｆｌｉｇｈｔ」（「ツインビーヤッホー！」９５年／コナミ）
これも実機で聴いてウケてサントラを買った。疾走感あるイントロからＣメジャーのキレのいいメロディを木管風シンセで奏でる軽快な前半パートで始まり、ストリングスに導かれてブリッジ〜サビがＥ♭メジャーに移って流れるようなメロディラインに変化するという構成の１面テーマ。後半移行後のストリングスに支えられたフレーズは飛翔感あふれる爽快なもので、基本的な曲調を変えずにスピード感を感じさせるように変化する展開はまさに全速力のフライトそのもの。
全体にスケールが大きく、多彩なサウンドを駆使してポップかつ華麗に仕立ててある。本作サントラ随一の聴きどころ。
「空中回廊」（同上）
金管からストリングスへ連携するイントロも華やかな４面テーマ。メインメロディも金管楽器→ストリングス風の音色へと受け渡され、中間でシンセボイスのバックを交えたあと、サビはほぼフルオケでの一斉合奏。最後は２つの弦の音色に導かれてイントロをリピートしてループする。
全体に賑やか。聴きどころはあちこちあるが、やはりここは華やかなイントロがポイントか。イントロとループイントロの音色の違いや、ループイントロ直前で低く奏でられる変形イントロフレーズも凝りどころかも。
「Ｓｃｈｉｚｏｉｄ Ｄｏｌｌ」（同上）
作曲者出てこい！（爆笑）
いや、確かにコナミには間違いなくロックマニアがいたと思うけどさ。好きというよりネタとして笑える曲。こんな曲に乗せて「ときめきレーザー！」「メモリアルミサイル！」とかやられると笑うしかない。シュールすぎ。いい加減にしとけ（笑
「君に会うために・・・」（同上）
最終ステージの追撃戦を盛り上げる燃え曲。リズムはハイテンポのマーチ調で、金管〜ストリングスを含むフルオケにより派手に鳴らす。メロディは全体に明るいが、どちらかというとやや感傷的か。それだけに、最終面に泣きを入れてくれるドラマティックな曲想になっている。
